ポイント
応仁の乱により日本は戦国時代をむかえ、各地に戦国大名が登場しました。また、さまざまな一揆がおこるなど、混乱の時代となりました。文化では、金閣・銀閣など室町文化がさかえました。
室町時代の流れ・続き
1.応仁の乱と戦国時代の始まり
①応仁の乱:1467~1477年
ⅰ.始まり
・1467年、8代将軍足利義政のとき、将軍の跡継ぎをめぐって起こった
→戦乱は全国に拡大し、日本は戦国時代になる
ⅱ.下剋上
・下の身分の者が実力で上の身分の者に打ち勝つ社会の風潮
②戦国大名の領国支配
・下剋上により登場
ⅰ.城下町
・戦国大名の城を中心に、家来や商工業者を呼び集めてつくられた町
ⅱ.分国法
・戦国大名が領国を支配するために独自に定めた法
・内容:家臣・武士・農民の行動を取りしまる、けんか(喧嘩)両成敗など
2.室町時代のさまざまな一揆
①正長の土一揆
・1428年、近畿地方一帯で発生
※土一揆:一致団結した農民が、武力で反抗すること
→徳政令を要求する徳政一揆になることも
②山城国一揆
・1485年、京都府で発生
・守護大名の畠山氏の軍を追い出し、8年間にわたって自治を行った
③加賀の一向一揆
・1488年、石川県で発生
・守護大名をたおして約100年間の自治を行った
※一向一揆:浄土真宗(一向宗)の信仰で団結した武士や農民が起こした一揆
3.室町文化
①特徴
・貴族と武士の文化がとけあってできた文化
②おもな建築、芸能
ⅰ.鹿苑寺金閣
・足利義満が北山の別荘に建てた
ⅱ.能(能楽)
・観阿弥・世阿弥親子が大成した舞台芸能
※合間には狂言が演じられた
ⅲ.慈照寺銀閣
・足利義政が東山の別荘に建てた
・同じ敷地にある東求堂同仁斎は書院造の建物
ⅳ.書院造
・在の和風建築のもととなった建築様式
・特徴:床の間、違い棚、ふすま・障子、たたみ、天井をはる
③芸術・文芸
ⅰ.水墨画
・墨の濃淡で自然をえがく
・雪舟が大成した
ⅱ.枯山水
・石と白い砂利で水や自然を表現する手法
例:龍安寺(京都府)の石庭
ⅲ.連歌
・上の句と下の句をつなげていく文芸
ⅳ.御伽草子(お伽草子)
・絵入りの物語
例:「一寸法師」「浦島太郎」など
④町衆
・京都の有力な商工業者
→応仁の乱で中断していた祇園祭を復興した
漢字の読み方(タップで開きます)
1.応仁の乱と戦国時代の始まり
・応仁の乱:おうにんのらん
・足利義政:あしかがよしまさ
・下剋上:げこくじょう
・城下町:じょうかまち
・分国法:ぶんこくほう
2.室町時代のさまざまな一揆
・正長:しょうちょう
・山城国一揆:やましろのくにいっき
・畠山氏:はたけやまし
・一向一揆:いっこういっき
3.室町文化
・鹿苑寺金閣:ろくおんじきんかく
・能(能楽):のう(のうがく)
・観阿弥:かんあみ
・世阿弥:ぜあみ
・狂言:きょうげん
・慈照寺銀閣:じしょうじぎんかく
・書院造:しょいんづくり
・水墨画:すいぼくが
・雪舟:せっしゅう
・枯山水:かれさんすい
・龍安寺:りょうあんじ
・石庭:せきてい
・連歌:れんが
・御伽草子:おとぎぞうし
・町衆:ちょうしゅう(まちしゅう)
・祇園祭:ぎおんまつり
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