必修歴史

室町時代⑤室町文化(必修解説)

1.特徴

室町時代に栄えた文化を室町文化といいます。

室町文化の特徴は、貴族の文化と武士の文化がとけあってできた、という点にあります。

2.建築

室町幕府の3代将軍でもあった足利義満は、北山の別荘に鹿苑寺金閣(ろくおんじきんかく)を建立しました。

足利義満は、政治や外交でもさまざまな活躍をしています。南北朝を統一して60年近く続いた内乱をしずめ、外交では明と勘合貿易を始めました。

一方、8代将軍の足利義政は、東山の別荘に慈照寺銀閣(じしょうじぎんかく)を建立しました。

この銀閣と同じ敷地にある東求堂同仁斎(とうぐどうどうじんさい)は、書院造の代表的な建物として知られています。

書院造とは、室町時代に成立した建築様式で、床の間、違い棚、ふすま・障子、たたみをしく、天井をはる、といった特徴があり、現在の和風建築のもとともなりました。

3.芸能・芸術

芸能では、観阿弥世阿弥親子によって(能楽)が大成され、現在まで続く舞台芸術として親しまれています。(能楽)の合間には、笑いの要素をふくんだ狂言(きょうげん)が演じられました。

芸術では、墨一色で自然などをえがく水墨画が、雪舟によって大成されました。

ほかにも、絵入りの物語である御伽草子(お伽草子)(おとぎぞうし)もさかんに読まれるようになりました。そのなかには、「一寸法師」や「浦島太郎」など、現在も親しまれている作品があります。

4.その他

京都の有力な商工業者を町衆(ちょうしゅう/まちしゅう)といいます。彼らの手によって、応仁の乱で荒廃した京都の復興や、中断していた祇園祭が再興されました。


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