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中部地方の各府県の特徴(しっかり解説)

中部地方の各県の特徴

まずは地図で中部地方の各府県の位置を確認しましょう。

1.新潟県

越後平野は米の単作地帯になっていて、米の生産量は全国でも1位の年があるなど、常に上位にあります。

県庁所在地の新潟市政令指定都市になっています。日本一長い信濃川の下流に位置しています。

2.富山県

・県内を流れ富山湾に注ぐ黒部川(くろべがわ)は、上流に建設された黒部ダム水力発電がさかんです。

神通川流域では四大公害病の1つイタイイタイ病が発生しました。

五箇山合掌造り集落(がっしょうづくり~)は、岐阜県の白川郷とともに世界遺産に登録されています。

3.石川県

・江戸時代には加賀藩前田氏がこの地を治め、米の収穫量が多く「加賀百万石」と称されていました。豊かな藩財政を背景に、輪島塗九谷焼加賀友禅などの伝統産業が栄え、現在に伝わっています。

・県庁所在地の金沢市には、前田氏の庭園であった兼六園や、武家屋敷跡などがあり、県を代表する観光地となっています。

4.福井県

リアス海岸となっている若狭湾岸には、多くの原子力発電所が建設されました。

・鯖江市では眼鏡フレームの製造がさかんで、国内生産量の約9割、世界生産量の約2割を占めるほどにまで成長しています。

5.長野県

①工業

情報通信機械や電子部品の生産が多く見られます。諏訪盆地では時計などを生産する精密機械工業がさかんです。

②農業

・高冷地の冷涼な気候を利用した抑制栽培が行われています。レタス(生産量は全国1位)などの高原野菜を夏の朝に収穫し、高速道路を利用して東京などの大都市へ出荷しています。

・長野盆地の扇状地などでは果樹の栽培がさかんです。そのため、ぶどうの生産量は山梨県に次いで全国2位りんごの生産量は青森県に次いで全国2位ももの生産量は山梨県・福島県に次いで全国3位となっています。

③その他

・1998年には冬季オリンピックが開催されました。
軽井沢は観光地・避暑地として有名ですね。

6.岐阜県

・伝統産業の美濃和紙美濃焼などが有名です。

・北西部の白川郷合掌造り集落世界遺産に登録されています。

長良川では、鵜飼い(うかい)とよばれる、川魚をとる伝統的な漁業が有名で、現在では観光客向けに行われています。

7.山梨県

・甲府盆地の扇状地などで果樹栽培がさかんで、ぶどうももの生産量は全国1位となっています。観光農園も多く見られます。

・山梨県は東京都と接しており、県の中央部には東京と名古屋を結ぶ中央自動車道が走っているなど、東京都および関東地方とのつながりも強い県です。山梨県は中部地方にありますが、関東地方と山梨県の1都7県で首都圏としてまとめられます。ちなみに、部活などの関東大会には山梨県も参加していますね。

8.静岡県

①農業

牧ノ原などで多く生産され、生産量は全国1位です。みかんは和歌山県・愛媛県に次いで3位です。

②漁業

焼津港(やいづこう)遠洋漁業の基地の1つで、水あげ量・金額とも日本有数の港です。

③工業

・静岡県内には東海工業地域が形成されています。製造品出荷額等は全国3~4位と上位にあります。

・県西部の浜松市は静岡県最大の工業都市で、輸送用機械オートバイ自動車)や楽器の生産がさかんです。

※静岡県からは、県庁所在地の静岡市浜松市の2市が政令指定都市になっています。

9.愛知県

①農業

・豊川用水(とよがわようすい)愛知用水が完成したことで、安定して農業を行えるようになりました。

・電照菊(電照ぎく。菊の電照栽培)など花の施設園芸農業もさかんです。

・ちょっと意外ですが、キャベツの生産量は愛知県が全国1~2位となっています。年によって群馬県と1位・2位が入れ替わります。

②工業

中京工業地帯の中心であることもあり、都道府県別の工業生産額は全国1位です。豊田市を中心に自動車の生産がさかんです。

③その他

・県内には中部国際空港があります。貨物の利用が多く、この地域の工業製品を輸送するのに役立っています。

・県庁所在地の名古屋市は人口約230万人の政令指定都市で、名古屋大都市圏の中心でもあります。


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