ポイント解説
国際社会において主権国家が守るべきルールを国際法といいます。主権国家は領域(領土・領海・領空)をもち、領海の外側は排他的経済水域となっています。日本の領土については東西南北の端と領土問題をおさえておきましょう。
1.国際社会と国家
①主権とは
・自国の政治のあり方などを決定する権利
②国際社会の原則
ⅰ.内政不干渉の原則
・ある国が他国の支配や干渉を受けない権利
ⅱ.主権平等の原則
・すべての主権国家が平等に扱われ、ほかの国々と対等である権利
2.国際法
・国家間で取り決められた法
・条約と国際慣習法がある
①条約
・国と国の合意のもと作成された文書
・議定書、宣言、規約なども条約にふくまれる
②国際慣習法
・多数の国家において長年の慣習が法となったもの
・公海自由の原則など
3.主権国家
・一定の領土と国民を有し、他国の支配や干渉を受けない独立した国家
①国家の領域
※下図参照
・領域…国家の主権がおよぶ範囲
→領土・領海・領空からなる
ⅰ.領土
・陸地の部分
ⅱ.領海
・沿岸から12海里(約22km)以内の水域
ⅲ.領空
・領土と領海の上空部分
・他国の飛行機が通過する際には許可が必要
※大気圏内に限る:宇宙空間はふくまない
②経済水域(排他的経済水域)
・沿岸から200海里(約370km)までの水域
・漁業資源や鉱産資源などの権利は沿岸国にある
③公海
・経済水域の外側の水域
・どの国にも属さない
※公海自由の原則…どの国の船であっても、自由に航行や漁業などの活動を行うことができる
※南極大陸や宇宙空間はどの国の領域にも属さない
4.日本の領土の端
①最北端
・択捉島(北海道)
②最南端
・沖ノ鳥島(東京都)
※護岸工事を行い、水没を防いでいる
理由:広大な(排他的)経済水域を守るため
③最東端
・南鳥島(東京都)
④最西端
・与那国島(沖縄県)
5.日本の領土をめぐる問題
①北方領土(北海道)
・国後島、択捉島、歯舞群島、色丹島からなる
・第二次世界大戦後にソ連が不法に占拠
→現在はロシアが引き継いでいる
・日本は返還を要求している
②竹島(島根県)
・日本固有の領土だが韓国が不法占拠をしている
→日本政府が抗議を続けている
③尖閣諸島(沖縄県)
・日本の領土だが中国が領有権を主張している
6.日本の国旗と国歌
・国旗国歌法:1999年制定
→日章旗を国旗、君が代を国歌とすることを法律で定めた
漢字の読み方(タップで開きます)
・海里:かいり
・択捉島:えとろふとう
・沖ノ鳥島:おきのとりしま
・南鳥島:みなみとりしま
・与那国島:よなぐにじま
・国後島:くなしりとう
・歯舞群島:はぼまいぐんとう
・色丹島:しこたんとう
・竹島:たけしま
・尖閣諸島:せんかくしょとう
・日章旗:にっしょうき
・君が代:きみがよ
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