ポイント解説
国際連合は第二次世界大戦が終わった直後の1945年10月に発足しました。総会・安全保障理事会などの主要機関と、その他のおもな専門機関・補助機関をおさえておきましょう。
0.国際連盟
①発足
・1920年、第一次世界大戦の反省から成立
・アメリカ大統領ウィルソンの提案
・日本人の新渡戸稲造が事務局次長を務めたことも
②問題点
・アメリカなど大国の不参加
・重要事項は全会一致
・経済制裁のみで軍事制裁がない
・第二次世界大戦を防げなかった
1.国際連合
・世界の平和の維持、各国の国際協力の促進などを目的とする国際組織
・1945年6月、国際連合憲章が採択され、同年10月に発足
・当初の加盟国は51か国
→現在は190か国を超える
2.国際連合の主要機関
①総会
・すべての加盟国で構成
・年1回、定期的に開かれる
・すべての国が平等に1票をもつ
②安全保障理事会(安保理)
・世界の平和と安全の維持を目的とする
・5か国の常任理事国と、10か国の非常任理事国で構成
ⅰ.常任理事国
・アメリカ、ロシア、イギリス、フランス、中国の5か国
・拒否権を持つ
※常任理事国のうち1国でも反対すると安保理での採択ができない権限
ⅱ.非常任理事国
・任期2年、10か国
・日本はこれまでもっとも多く選出
③経済社会理事会
・経済問題や社会問題についての研究や勧告を行う
④国際司法裁判所
・国際法にもとづいて裁判を行い、国家間の争いを解決する
⑤事務局
・現在の事務総長はアントニオ・グテーレス(2017年~)
⑥信託統治理事会
・現在は活動を停止している
3.国際連合の専門機関・補助機関
①国連教育科学文化機関(UNESCO)
・教育・科学・文化の面における協力を通じて、世界平和の促進をめざす
②世界保健機関(WHO)
・健康を基本的人権の1つととらえ、世界の人々の健康の維持・増進をめざす
③国際労働機関(ILO)
・世界の労働者の地位向上や、労働問題の解決をめざす
④国際通貨基金(IMF)
・国際通貨の安定や世界貿易の拡大をめざす
・通貨危機におちいった国に対し短期の貸し出しも行う
⑤国連児童基金(UNICEF)
・飢え、病気、貧困などから子どもを守り、支援を通して健やかな成長をめざす
⑥国連難民高等弁務官事務所(UNHCR)
・難民を国際的に保護・支援する
⑦国連貿易開発会議(UNCTAD)
・南北問題の解決のために、発展途上国の経済開発と貿易の促進をめざす
漢字の読み方(タップで開きます)
・新渡戸稲造:にとべいなぞう
・国際連合憲章:こくさいれんごうけんしょう
・安全保障理事会:あんぜんほしょうりじかい
・信託統治理事会:しんたくとうちりじかい
・UNESCO:ユネスコ
・WHO:ダブリューエイチオー
・ILO:アイエルオー
・IMF:アイエムエフ
・UNICEF:ユニセフ
・UNHCR:ユーエヌエイチシーアール
・UNCTAD:アンクタッド
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