しっかり地理

関東地方の地図と特徴(しっかり解説)

1.関東地方の都県

関東地方は1都6県からなります。
県庁所在地は千葉県千葉市東京都が地図上では東京となっている(東京都庁は新宿区にあります)ほかは、いずれも県名と異なる市に置かれています。

2.関東地方の自然環境

・関東地方の大部分は、日本最大の平野である関東平野が広がっています。また関東平野には、火山灰の積もった関東ロームとよばれる赤土の層におおわれています。

千葉県と茨城県の県境には、流域面積が日本最大利根川が流れています。ほかにも、埼玉県・東京都を流れる荒川東京都・神奈川県を流れる多摩川などがあります。

・茨城県の霞ヶ浦は、滋賀県の琵琶湖に次いで全国で2番目に大きな湖です。

・西部には関東山地がそびえています。

3.気候

・関東地方は太平洋側の気候に属します。そのため、冬は乾燥した北西の季節風が吹き、晴天の日が多くなります。この冬の北西の季節風は、からっ風ともよばれます。自転車で北に向かう場合は、向かい風に苦しめられます。。

・東京都に属する小笠原諸島は、沖縄などと同じ亜熱帯の気候になっています。

・東京や横浜などの都市部では、ヒートアイランド現象が見られます。これは、自動車や建物からの排熱や、緑地の減少などを原因として、都市部の気温が周辺より高くなる現象のことです。同じ東京都内でも、都心部と西部などでは気温が数℃違うこともよくあります。

・近年ではせまい範囲にはげしい雨が急に降る局地的大雨(ゲリラ豪雨)も関東平野の各地で見られるようになりました。

4.東京

日本の首都

①一極集中

日本の首都である東京には、人口だけでなく、政治や経済、文化なども過度に集中しています。これを一極集中といいます。

周辺の県もふくめた東京大都市圏には、日本の総人口の約4分の1、3000万人以上が暮らしています。過密が進んでおり、1都3県(東京都神奈川県埼玉県千葉県)は人口が増加傾向にあります。

②昼と夜の人口変化

1都3県における昼と夜の人口を比較してみると、東京都は、昼間人口>夜間人口となっています(昼間人口は「ちゅうかんじんこう」と読みます)。一方、埼玉県・千葉県・神奈川県は昼間人口<夜間人口です。これは、3県から東京都へ通勤・通学する人が多いためです。

つまり、埼玉・千葉・神奈川で暮らし(3県の夜間人口が多い)、日中は東京都内の学校や会社に行く(東京都の昼間人口が多い)、という人が多いということです。「埼玉都民」「千葉都民」などという言い方もありますね。

③ウォーターフロント

海や川に面した地区をウォーターフロントといいます。近年は都市の再開発が進められ、臨海部にレジャー施設や高層住宅(いわゆるタワーマンション)などが建設されています。

5.おもな空港

①東京国際空港

一般には羽田空港とよばれている空港です。国内線に加えて、現在は国際線の発着もあります。

②成田国際空港

一般には成田空港とよばれていて、千葉県成田市にあります。輸出額・輸入額が日本最大の貿易港となっています。海の港に限らず、空港も港なので注意しましょう。

取り扱い品目としては、IC集積回路)の輸送が多くなっています。航空機による輸送は費用がかかりますが、航空機が利用される理由は、IC(集積回路)は軽量で高価なため、大量に運べるので航空機を利用しても採算が取れるからです。


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