ポイント解説
日本にとって円高は輸出に不利、輸入に有利。円安は輸出に有利、輸入に不利となります。円高と円安では計算が出てくるので注意が必要です。
1.為替相場(為替レート)
・通貨と通貨(自国と他国の通貨)の交換比率
①円高
・円の価値が外国通貨に対して高くなること
例:1ドル=140円が1ドル=120円になった
・輸出に不利:日本の製品は外国で高くなる(あまり売れない)
・輸入に有利:外国の製品は日本で安くなる(安く買える)
②円安
・円の価値が外国通貨に対して安くなること
例:1ドル=130円が1ドル=150円になった
・輸出に有利:日本の製品は外国で安くなる(よく売れる)
・輸入に不利:外国の製品は日本で高くなる(高くてあまり買えない)
2.例題1
・1200円の日本の商品をアメリカに輸出する場合
①1ドル=100円のとき
・1200÷100=12
→アメリカでは12ドルで販売される
②円安になった場合:1ドル=120円
・1200÷120=10
→アメリカでは10ドルで販売される
※円安になると、日本の製品はアメリカで安くなり、日本にとっては輸出が有利になる
③円高になった場合:1ドル=80円
・1200÷80=15
→アメリカでは15ドルで販売される
※円高になると、日本の製品はアメリカで高くなり、日本にとっては輸出が不利になる
3.例題2
・10ドルのアメリカの商品を日本が輸入する場合
①1ドル=100円のとき
・10×100=1000
→日本では1000円で販売される
②円安になった場合:1ドル=120円
・10×120=1200
→日本では1200円で販売される
※円安になると、アメリカの製品は日本で高くなり、日本にとっては輸入が不利になる
③円高になった場合:1ドル=80円
・10×80=800
→日本では800円で販売される
※円高になると、アメリカの製品は日本で安くなり、日本にとっては輸入が有利になる
4.経済のグローバル化
①産業の空洞化
・工場などの生産拠点が海外に移転することにより、国内の製造業が衰退していく現象
※円高による輸出不振で現地生産を推進したことや、海外の安い労働力・土地を求めたため
②WTO(世界貿易機関)
・関税など自由貿易の障壁を取り除き、世界の自由貿易の促進をめざす機関
③世界金融危機(世界同時不況)
・2008年秋に発生
・アメリカから世界に不況が広がった
※日本もマイナス成長を記録
漢字の読み方(タップで開きます)
・為替相場:かわせそうば
しっかり公民にもどる