しっかり歴史

第一次世界大戦の終結と国際協調

ポイント解説

第一次世界大戦は1918年にドイツが降伏して終わりました。戦争の反省から、1920年に世界平和の維持をめざす国際連盟が設立され、日本は常任理事国になりました。1920年代は、ワシントン会議の開催など、国際協調の時代に入りました。

1.第一次世界大戦の終結

①終結

・1918年、ドイツが降伏して大戦が終わる

②講和条約

・1919年、パリ講和会議の開催
ベルサイユ条約に調印

条約の内容
ドイツは、すべての植民地と、領土の一部を失う
・ドイツは巨額の賠償金を課される
・日本はドイツが持っていた中国の山東省の権益を引き継ぐこと
 →中国の不満をまねく
・日本は、太平洋地域の植民地の委任統治権を得ること

2.国際連盟の成立

・1920年成立

①設立と特徴

・「民族自決」を唱えるアメリカウィルソン大統領の提案で設立
・世界平和と国際協調のための機関

アメリカ議会の反対で国際連盟に加盟しなかった
※敗戦国のドイツや社会主義国のソ連は、当初参加を認められず(のちに加盟)

②国際連盟の機構

ⅰ.本部
スイスジュネーブ

ⅱ.常任理事国
イギリス、フランス、イタリア、日本

新渡戸稲造:国際連盟の事務局次長として活躍した日本人

3.国際協調の時代

ワシントン会議:1921年、アメリカの提案で開催

①内容・目的

・海軍の軍備制限
・太平洋地域の現状維持
・中国の独立と領土の保全

②条約

四か国条約アメリカイギリスフランス日本が調印
→これにより日英同盟は解消(廃棄)

4.民主主義の拡大

ドイツ

・1919年、ワイマール憲法の制定
社会権、国民主権、満20歳以上の男女の選挙権、労働者の団結権などを保障

②アメリカ・イギリスなど

・1920年代、男女平等の普通選挙が実現


漢字の読み方(タップで開きます)

・山東省:さんとうしょう
・委任統治権:いにんとうちけん
・国際連盟:こくさいれんめい
・民族自決:みんぞくじけつ
・新渡戸稲造:にとべいなぞう
・四か国条約:しかこくじょうやく

 


しっかり歴史にもどる