ポイント解説
欧米列強に対抗できる近代国家をつくるため、政府は富国強兵に努めました。維新の三大改革として、教育制度では学制、兵制では徴兵令、税制では地租改正が進められました。
0.富国強兵とは
・欧米列強に対抗できる近代国家をつくるために、明治政府がかかげた国家目標
・経済の発展と軍事力の強化を柱とする
※学制、兵制、税制など広い範囲にわたって改革
1.学制
・1872年発令
・6歳以上の男女すべてが小学校に通うこととした
※学校の建設費や授業料は地元の人々が負担
2.徴兵令
・1873年発令
・満20歳になった男子は、士族・平民にかかわらず兵役の義務を負う
・多くの免除規定あり(のち廃止)
例:家長・長男、役人、官立学校の学生、代人料270円を納めた者は兵役免除
※実際に兵役についたのは、平民の次男や三男が中心
3.地租改正
・1873年~実施
①内容
・土地の所有者に対し地券を発行
・課税の基準を収穫高から地価に変更
・地租の税率は地価の3%とし、土地の所有者が現金で納めることとした
②結果
・政府の収入は安定したが、人々の負担は江戸時代とほとんど変わらず
→各地で反対一揆が起こった
・1877年、政府は地租を地価の2.5%に引き下げた
漢字の読み方(タップで開きます)
・富国強兵:ふこくきょうへい
・学制:がくせい
・徴兵令:ちょうへいれい
・代人料:たいにんりょう
・地租改正:ちそかいせい
・地券ちけん
・地価:ちか
しっかり歴史にもどる