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三権分立(ざっくり解説)

1.三権分立

三権分立とは、国の権力を3つに分散させ、それぞれ独立した機関に担わせるしくみのことで、フランスのモンテスキューが提唱しました。

具体的には、国会が立法権、内閣が行政権、裁判所が司法権を担当します。そしてこの三権はたがいに抑制しあい、均衡を保つことになります。

権力を3つに分散される理由・目的は、1つの機関に権力が集中すると、権力が濫用されて国民の自由や権利を侵害するおそれがあるからです。

2.三権の関係

①国会→内閣

国会から内閣に対しては、内閣総理大臣の指名内閣不信任の決議を行います。

②内閣→国会

反対に、内閣から国会に対しては、衆議院の解散の決定、国会に対する連帯責任があります。 

③国会→裁判所

国会から裁判所に対しては、裁判官の弾劾裁判弾劾裁判所の設置)があります。

④裁判所→国会

裁判所から国会に対しては、法律の違憲審査を行います(違憲立法審査権の行使)。

⑤内閣→裁判所

内閣から裁判所に対しては、最高裁判所長官の指名その他の裁判官の任命が行われます。

⑥裁判所→内閣

裁判所から内閣に対しては、命令・規則・処分の違憲・違法審査が行われます。

3.国民と三権

主権者である国民も、国会・内閣・裁判所のそれぞれに対して権利の行使などを行います。

国会に対しては、選挙によって代表者(国会議員)を選出します。

内閣に対しては、マスメディアなどを通じて世論を届けます。

裁判所に対しては、国民審査によって最高裁判所の裁判官を辞めさせるかどうかを決定します。また、裁判員制度によって刑事裁判にも参加します。


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