ざっくり公民

金融、財政、税金(ざっくり解説)

1.金融

金融とは、お金の貸し借りのことです。
金融を行っている機関を
金融機関といい、例えば銀行、保険会社などがあります。

2.中央銀行のはたらき

①日本銀行

日本銀行は日本の中央銀行です。一般の銀行や政府と取り引きを行い、家計や企業とは取り引きをしません。

②日本銀行の役割

日本銀行はさまざまなことを行いますが、そのうちの3つの役割についての呼び方を確認しておきます。

まず、日本銀行は紙幣(日本銀行券)を発行します。このことから、日本銀行は発券銀行とよばれます。

また、政府の資金の出し入れや管理をすることから政府の銀行とよばれます。

3つめは、一般の銀行との間で資金を貸し出したり預金を受け入れたりすることから、銀行の銀行とよばれます。 

③金融政策

日本銀行が物価や景気の安定のために行う政策を金融政策といいます。

3.財政

政府の経済活動のことを財政といいます。歳入と歳出で構成されています。

①歳入

歳入とは、政府の収入のことです。近年は100兆円くらいで推移しています。

租税収入、つまり税金による収入が約45~50%を占めています。税金の例としては、所得税法人税消費税などがあります。 

租税だけでは足りない場合、借金をすることになります。この借金による収入を公債金といい、約45~50%です。

②歳出

歳出とは、政府の支出のことです。約90~100兆円です(歳入と歳出は必ず同じ金額になります)。

歳出として最も多いのが、社会保障関係費です。年金や保険などにかかる費用で、全体の約30%を占めています。近年は高齢化の影響もあり増加を続けています。

歳入では借金による収入がありましたが、その借金を返済するのが国債費です。これは全体の約25%になります。

4.税の分類

①直接税と間接税

直接税は、税を負担する人と納める人が一致する税です。
間接税は、税を負担する人と納める人が異なる税です。

「税を納める人」というのは、「税を納める手続きをする人」と言い換えるとわかりやすいです。

②国税と地方税

国税は、国に納められる税金。地方税は、地方公共団体に納められる税金です。

以上のように、税金には、直接税で国税、直接税で地方税、間接税で国税、間接税で地方税といった分類があります。

5.おもな税の種類

①所得税

所得税は直接税で国税です。個人の収入にかかる税です。

②法人税

法人税は直接税で国税です。企業にかかる税です。

③消費税

消費税は間接税で国税です。買い物をしたときにかかる税です。

④住民税

住民税は直接税で地方税です。都道府県民税、市町村民税などのことです。

6.累進課税

累進課税とは、収入が多い人ほど税率が高くなる制度です。

累進課税は所得税で導入されています。たくさんかせいでいる人は納める税金の税率も高くなるというわけです。


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