1.韓国と中国
①韓国の植民地化
1910年、日本は韓国併合を断行しました。そして、植民地支配を進めるために、日本は朝鮮総督府を設置し、武力を背景に統治を始めました。
この支配は、1945年に日本が太平洋戦争で敗戦するまで続きます。
②中国の革命運動
このころ、中国でも大きな動きがありました。1911年に起こった辛亥革命です。革命というのは、現在の政府をたおして新しい政府をつくることです。このときたおされたのが清。革命の指導者は孫文でした。
翌1912年、新たに成立したのが中華民国です。孫文が臨時大総統に就任しました。
その後、袁世凱が孫文から大総統の地位をゆずり受け、独裁的な政治を行いました。
2.日本の産業革命と公害問題
①②産業革命
欧米列強にならぶ強くて豊かな国家をつくろうとするなかで、日本もようやく産業革命をむかえました。
1880年代後半から、せんいなどの軽工業を中心に産業革命が見られました。
日露戦争前後、つまり20世紀初めになると、重化学工業が発展していきます。具体的には、下関条約で得た賠償金をもとに、北九州に官営の八幡製鉄所を建設したことがあげられます。八幡製鉄所は、1901年に操業を開始しました。
また、日本経済に大きな影響力を持つ財閥も登場しました。財閥の例としては、三井・三菱・住友・安田などがあります。これらは、資本家が成長して成立しました。
③公害問題
経済発展の一方で、公害も発生しています。栃木県では、銅山から流れる鉱毒が川を汚染し、住民に健康被害などの深刻な影響を与えました。この足尾銅山鉱毒事件に対しては、地元の衆議院議員であった田中正造が問題解決に努力しました。
④日本の社会主義の動向
当時、社会主義は取りしまりの対象でした。1910年の大逆事件では、明治天皇の暗殺をくわだてたとして社会主義者らが逮捕され、幸徳秋水らが死刑となりました。しかし、実際には無罪だったといわれています。
3.明治時代の文化
①日本画
日本画ですぐれた作品を残した人物として横山大観がいます。代表作は「無我」など。
②西洋画
西洋画では、フランスに留学した黒田清輝が、「湖畔」や「読書」などの作品を残しました。
③音楽
音楽の分野では、滝廉太郎が「荒城の月」や「花」などを作曲し、洋楽の道を開きました。
④文学
女流歌人の与謝野晶子は、多くの詩や短歌を残しました。歌集「みだれ髪」などが有名です。また、与謝野晶子は、日露戦争で出征した弟を思い、「君死にたまふことなかれ」という詩をよんだことでも知られています。
女性の小説家樋口一葉は、「たけくらべ」などを書きました。2004~2024年の5000円札にも描かれている人物ですね。
夏目漱石は「吾輩は猫である」、「坊っちゃん」などの小説を書きました。
森鷗外は「舞姫」などの小説を書きました。
歌人・詩人であった石川啄木は、「一握の砂」などの作品を残しました。
⑤医学
医学の分野では、野口英世が有名です。黄熱病の研究中に自らも感染し、亡くなってしまいました。2004~2024年の1000円札に描かれている人物です。
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1.韓国と中国
・韓国併合:かんこくへいごう
・朝鮮総督府:ちょうせんそうとくふ
・辛亥革命:しんがいかくめい
・孫文:そんぶん
・中華民国:ちゅうかみんこく
・袁世凱:えんせいがい
2.日本の産業革命と公害問題
・八幡製鉄所:やはたせいてつじょ
・財閥:ざいばつ
・三井:みつい
・三菱:みつびし
・住友:すみとも
・安田:やすだ
・足尾銅山鉱毒事件:あしおどうざんこうどくじけん
・田中正造:たなかしょうぞう
・大逆事件:たいぎゃくじけん
・幸徳秋水:こうとくしゅうすい
3.明治時代の文化
・横山大観:よこやまたいかん
・無我:むが
・黒田清輝:くろだせいき
・湖畔:こはん
・滝廉太郎:たきれんたろう
・荒城の月:こうじょうのつき
・与謝野晶子:よさのあきこ
・樋口一葉:ひぐちいちよう
・夏目漱石:なつめそうせき
・森鷗外:もりおうが
・舞姫:まいひめ
・石川啄木:いしかわたくぼく
・一握の砂:いちあくのすな
・野口英世:のぐちひでよ
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