必修歴史

日中戦争と第二次世界大戦(必修解説)

1.戦時体制の強化

1937年、北京郊外の盧溝橋(ろこうきょう)で、日本と中国の軍隊が武力衝突しました。この盧溝橋事件をきっかけとして、日中戦争が始まりました。

日本国内では戦時体制が強化されて行きました。1938年、国家総動員法が制定されました。これにより、政府は議会の同意がなくても、国民生活を統制し戦争に動員できるようになりました。

1940年には、挙国一致の体制をつくるため、ほとんどの政党や政治団体が解散して大政翼賛会を結成しました。

国内では、軍需品の生産が優先されたため、生活必需品が不足してきました。その対応として、砂糖やマッチなどの切符制米の配給制が始まりました。

2.第二次世界大戦

1939年9月、ドイツポーランドに侵攻したのを受け、イギリスフランスドイツに宣戦布告し、第二次世界大戦が始まりました。

1940年、日本はドイツイタリア日独伊三国同盟を結びました。このことは、アメリカとの対立をいっそう深めることになりました。

東南アジアに資源を求めて勢力をのばそうとした日本は、1941年4月にソ連日ソ中立条約を結び、北方の安全を確保しました。

日本は「大東亜共栄圏」の建設を唱え、欧米のアジアに対する植民地支配を打破しアジアの民族だけで反映していくことを主張しました。

東南アジアに勢力を拡大していく日本の動きに対して、アメリカは日本への石油の輸出を禁止しました。貿易というのは民間企業がやるものですから、アメリカの民間企業が石油を日本に輸出するのを禁止したということです。

東条英機内閣と軍部は、アメリカとの戦争を決定し、1941年12月8日、ハワイ真珠湾を攻撃しました。こうして太平洋戦争が始まりました。


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