ポイント
用語だけでなく計算も出てきます。計算については、やさしめの問題演習をくり返して慣れておくことが大事です。
1.電力
・電気器具などが1秒で消費する電気エネルギー
・単位はWで、1kW=1000W
・公式:電流(W)=電圧(V)×電流(A)
※1Wは、1Vの電圧で1Aの電流が流れた時の電力
2.電力量
・消費された電気エネルギー全体の量
・単位はJ
・公式:電力量(J)=電力(W)×時間(s)
(電力量=電圧×電流×時間)
※時間(s)は秒
※1Jは、1Wの電力で1秒間電流を流した時に発生する熱量
3.熱量
・電熱線などから発生する熱の量
・単位はJ
※水1gを1℃上げるのに約4.2Jの熱量が必要
・水が得た熱量(J)は、4.2×水の質量(g)×上昇した温度(℃)で求められる
4.電力・電力量・熱量の計算
例題
・電熱線に10分間電流を流し、水100gの水温が5度上がった場合、次のⅰ~ⅳに答えなさい。
※電圧は4.0V、電流は1.0Aとする
ⅰ.電力を求めなさい。
電力=電流×電圧 なので、
1.0×4.0=4.0
よって、4.0W
ⅱ.電力量を求めなさい。
電力量=電力×時間 なので
4.0×600=2400
よって、2400J
ⅲ.水が得た熱量を求めなさい。
(水が得た)熱量=4.2×(水の)質量×上昇した温度 なので
4.2×100×5=2100
よって、2100J
ⅳ.次の設問に答えなさい。
電熱線から発生した熱量(電力量)2400Jに比べ、水が得た熱量は2100Jと小さいのはなぜか。
→答え:水をあたためるときに熱の一部(300J)が逃げたから
補足解説
※上の計算のⅱにかんして
電力量=電熱線から発生した熱量(発熱量) です(電力量も熱量も単位は同じJが使われていますね)。理科では、電気エネルギーがすべて熱エネルギーに変わったものと考えるのです。
現実ではそんなことはないですが、こまかいことは無視します)たとえばこれが電球であれば、電気エネルギーは光エネルギーと熱エネルギーになりますね(電球は明るいだけでなく熱くもなる))。
このへんは深みにはまるとこんがらがってしまうので、まずは用語と計算式、典型的な計算問題をざっくりとおさえておくのがよいです(まずは割り切っておさえておきましょう。知識と理解が定着し、慣れてくると、いろいろな深い内容が見えてきます)。
記号の読み方(タップで開きます)
1.電力
・W:ワット
・kW:キロワット
2.電力量
・J:ジュール
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