今回は中国および東アジアの歴史にしぼって確認していきます。中国文明で殷という国がおこった話の続きです。
中国の歴史を国・時代の名前で見て行くと、
殷 → 周 → 春秋・戦国時代 → 秦 → 漢 → 三国時代(魏など) → 南北朝時代 → 隋 → 唐 → 宋 → 元 → 明 → 清 → 中華民国 → 中華人民共和国
とかわっていきます(一部省略があります)。
まず今回は、秦から明までを見て行きます。
1.秦
紀元前3世紀、秦の始皇帝が初めて中国を統一しました。
始皇帝は、北方の遊牧民族の侵入を防ぐために、万里の長城を築きました。しかし、きびしい政治に民衆が反乱をおこし、秦はわずか15年でほろんでしまいました。
2.漢
次に中国を統一したのは漢でした。シルクロード(絹の道)を通じてヨーロッパのローマ帝国とも交流がありました。
漢は途中の中断をはさんで前漢と後漢に分けられることもありますが、合わせて400年ほど続きました。
弥生時代の西暦57年に、奴国の王が使いを送って金印を与えられたのもこの時代(後漢)です。
3.隋
6世紀後半、南朝と北朝に分かれていた中国を統一したのが隋です。
607年に、聖徳太子が小野妹子を遣隋使として派遣しています。隋はその後まもなくほろんでしまいました。
4.唐
唐は7世紀前半に建国。長安を都とし、律令にもとづく政治を行いました。日本も遣唐使を送り、唐の制度や文化を学んでいます。唐は300年近く続き、10世紀初めにほろびました。
朝鮮半島の動き
朝鮮半島には、新羅、高句麗、百済という国と、加羅(伽耶・任那)とよばれた地域がありました。唐の時代の7世紀後半、新羅が半島を統一しました。
その新羅は10世紀初めに、高麗にほろぼされました。唐がほろんだ直後です。
5.モンゴル民族の王朝
13世紀初め、チンギス・ハンがモンゴルを統一しました。その孫の1人がフビライ・ハンで、中国全土を支配した彼は、国号を元としました。
この時期の中国は、異民族(漢民族以外の民族)に支配される時代でした。
フビライ・ハンは日本にも服従を求めましたが、当時の鎌倉幕府の執権であった北条時宗はこれを拒否したため、元は2度にわたって日本をおそいました。これが元寇です。
6.明
14世紀半ば、モンゴル民族を北に追い払い、漢民族の国家がつくられました。これが明です。日本は室町時代でした。15世紀初めに、足利義満が日明貿易(勘合貿易)を開始しました。
明は江戸時代の初期、17世紀半ばごろまでの約400年間続きます。
琉球(沖縄)の動き
明の時代、15世紀前半に沖縄島を統一した尚氏が、琉球王国を建国しました。中継貿易で栄え、日本とも交流がありました。
琉球王国は明(のち清)に朝貢を続けていましたが、江戸時代初めに薩摩藩の島津氏に征服されたことで、中国(清)と日本の両方に服属することとなりました。
必修歴史にもどる