必修公民

地球環境問題(必修解説)

1.地球環境問題

現在の地球は、さまざまな環境問題を抱えています。

砂漠化(さばく化)は過剰な放牧や森林伐採を原因として、アフリカなどで拡大を続けています。

ヨーロッパ北部などに大きな被害をもたらしている酸性雨は、自動車の排気ガスや工場のばい煙が原因です。

有害な紫外線から生き物を保護するオゾン層は、フロンガスが原因で破壊が進んでいましたが、近年はオゾン層が回復しつつあります。

このほか、特に重要な環境問題として、地球温暖化があります。これは、二酸化炭素(CO₂)などの温室効果ガスが原因です。地球温暖化が進むと、干ばつや洪水などの異常気象が世界各地で発生しやすくなるほか、海抜の低いキリバスやツバルなどの海抜の低い島国が水没する危険もあります。

2.環境問題への国際的な協力

1992年、ブラジルリオデジャネイロ国連環境開発会議(地球サミット)が開催されました。この会議では、地球環境の保全と持続可能な開発の実現のための取り組みについて議論され、持続可能な社会の実現をめざすことなどが示されました。

その5年後の1997年、には、日本で地球温暖化防止京都会議が開かれ、京都議定書が採択されました。これは、温室効果ガスの排出削減を先進工業国に義務付けたもので、2005年に発効しました。しかし、当時世界最大の温室効果ガス排出国であったアメリカが離脱したほか、世界有数の大規模な排出国であった中国インドは、発展途上国扱いのため削減義務がないなど、いくつもの問題点もあります。

なお、現在の世界の二酸化炭素排出割合は、1位が中国、2位がアメリカとなっています。


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