しっかり地理

各国の標準時と時差

1.標準時子午線

時刻の基準となる経線:各国が定めている

①日本の標準時子午線

東経135度の経線
兵庫県明石市を通る
 →太陽が南中する時刻が正午 

②複数の標準時がある国

・東西に広い国に多い
 例:アメリカロシア 

本初子午線

・経度0度の経線
イギリスの旧グリニッジ天文台を通る
 ロンドンにある

④グリニッジ標準時(GMT)

・世界の標準となる時刻

ⅰ.東経
・GMTより時刻が早い
・GMTより早く1日が始まる

ⅱ.西経
・GMTより時刻が遅い

2.時差

・2つの地域の標準時の差
経度15度で1時間の時差が生じる
 ※地球一周360度÷24時間15度 

日付変更線

・ほぼ180度の経線に沿って引かれている
・日付を調節する役割がある

②時差の計算

ⅰ.経度差の求め方
・東経と東経引き算
・西経と西経引き算
・東経と西経足し算 

ⅱ.時差を求める公式
時差=経度差÷15

ⅲ.時刻を求める
西から東へ:時計を進める
東から西へ:時計を遅らせる
※注意点:日付変更線をまたいではいけない

3.例題

計算手順

2地点間の経度差を求める
→経度差を15で割って時差を求める
→時差から日時(時間)を求める

例題①

・東経90度のA地点が3月3日午前10時のとき、東経30度のB地点は何月何日何時か。午前・午後もつけて答えなさい。

【考え方・解答の流れ】
ⅰ.経度差を求める
・90-30=60

ⅱ.時差を求める
60÷15=4時間

ⅲ.B地点の日時を求める
・A地点午前10時-時差4時間=午前6時
※A地点から見てB地点は西にあるので、時計を遅らせる

答:3月3日午前6時

例題②

・西経120度のA地点が2月22日午後10時のとき、西経30度のB地点は何月何日の何時か。午前・午後もつけて答えなさい。

【考え方・解答の流れ】
ⅰ.経度差を求める
・120-30=90

ⅱ.時差を求める
90÷15=6時間

ⅲ.B地点の日時を求める
・A地点22日午後10時+時差6時間=23日午前4時
※A地点から見てB地点は東にあるので、時計を進める

答:2月23日午前4時

例題③

・東経60度のA地点が8月3日午後6時のとき、西経90度のB地点は何月何日の何時か。午前・午後もつけて答えなさい。

【考え方・解答の流れ】
ⅰ.経度差を求める
・60+90=150
※東経と西経なので足し算

ⅱ.時差を求める
150÷15=10時間

ⅲ.B地点の日時を求める
・A地点3日午後6時-時差10時間=午前8時
※A地点から見てB地点は西にあるので、時計を遅らせる
※日付変更線(ほぼ経度180度)をまたがずに考えること
(下図参照)

答:8月3日午前8時

例題④

・日本が6月6日午前6時のとき、東経30度のA地点は何月何日の何時か。午前・午後もつけて答えなさい。

【考え方・解答の流れ】
ⅰ.経度差を求める
・経度差:135-30=105
※日本の標準時子午線は東経135度

ⅱ.時差を求める
105÷15=7時間

ⅲ.A地点の日時を求める
・日本6日午前6時-時差7時間=5日午後11時
※日本から見てA地点は西にあるので、時計を遅らせる

答:6月5日午後11時

例題⑤

西経120度のA地点が10月1日午後4時のとき、日本は何月何日の何時か。午前・午後もつけて答えなさい。

【考え方・解答の流れ】
ⅰ.経度差を求める
・経度差:135+120=255
※東経と西経なので足し算

ⅱ.時差を求める
255÷15=17時間

ⅲ.A地点の日時を求める
・A地点1日午後4時+時差17時間=2日午前9時
※A地点から見て日本は東にあるので、時計を進める
※日付変更線(ほぼ経度180度)をまたがずに考えること
(下図参照)

答:10月2日午前9時


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