1.中国・四国地方の農業
①高知県
高知平野は暖流の黒潮(日本海流)の影響により冬でも温暖です。その気候を生かしてビニールハウスを利用した促成栽培が行われています。他の地域よりも早い時期に野菜を出荷することで、高い値段で売ることができます。なす・ピーマンが多く生産されています。
なすの生産量は高知県が1位です(ピーマンは3位)。
ちなみに、促成栽培は九州地方の宮崎平野でも行われていますね。
②鳥取県
鳥取県の鳥取砂丘では、らっきょう、メロンなどが栽培されています。砂丘なので水はけがよく、本来であれば農業にはあまり適さないのですが、スプリンクラーを利用して農業が行われています。
また、鳥取県の平野部では、なしの生産もさかんです。
③愛媛県
愛媛県ではみかんの生産がさかんですね。みかんの生産量は1位が和歌山県、2位が愛媛県、3位が静岡県などとなっています。
2.中国・四国地方の工業
中国・四国地方には、瀬戸内工業地域が形成されています。工業生産額の内訳を見ると、化学工業や機械が多くなっています。
化学工業のほかにも、製鉄業、自動車工業などの重化学工業が発達しています。岡山県倉敷市の水島地区には石油化学コンビナートが構成されています。
また、臨海部に工場が多く立地していますが、これは、原料の輸入と製品の輸出に便利なためです。加工貿易に適しているということですね。
3.交通網の整備
①本州四国連絡橋
本州と四国をつなぐ3本のルートを本州四国連絡橋といいます。
・1988年に完成した児島・坂出ルートは瀬戸大橋と呼ばれています。岡山県倉敷市と香川県坂出市をつないでいます。開通後、岡山県と香川県の間で移動時間が短縮され、自動車や鉄道による通勤・通学者が増加しました。
・1998年に完成した神戸・鳴門ルートは明石海峡大橋と呼ばれています。兵庫県の神戸市と淡路島をつないでいます。
・1999年に全通した尾道・今治ルートは瀬戸内しまなみ海道と呼ばれています。広島県尾道市と愛媛県今治市をつないでいます。
②高速道路
中国・四国地方の高速道路には、中国自動車道、山陽自動車道などがあります。
③新幹線
中国地方の山陽(中国山地の南側)を山陽新幹線が通っています。山陽新幹線は東海道新幹線とつながっています。
※東海道新幹線は東京駅~新大阪駅。山陽新幹線は新大阪駅~博多駅です。
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