ポイント解説
政府が積極的に欧米の文化や制度を採り入れ、文明開化が進みました。このほか、福沢諭吉や中江兆民らによって欧米の思想も紹介されました。
1.文明開化
・明治維新後、欧米の文化がさかんに取り入れられ、衣食住などの生活様式が西洋化したこと
※欧米の制度や文物を明治政府が積極的に導入
例:れんがづくりの建物、人力車・馬車、ランプ・ガス灯、洋服・コート・帽子、牛肉・牛鍋を食べること、ザンギリ頭(散切り頭)
①暦の変化
・それまでの太陰暦にかわって太陽暦を採用
※農村では引き続き旧暦を使用(農作業や祭り)
・1日を24時間、1週間を7日とする
②交通・通信制度
ⅰ.電信
・1869年、東京・横浜間に開通
ⅱ.郵便制度
・1871年、前島密らにより導入
・全国均一料金で利用が可能
※それまでの飛脚にかわって導入
ⅲ.鉄道
・1872年、東京の新橋~横浜間に開通
→その後、神戸~大阪間、大阪~京都間も開通
2.新しい思想
①福沢諭吉
・著書「学問のすゝめ」
※「天は人の上に人をつくらず、人の下に人をつくらず」が有名
→人間の平等や民主主義を紹介した
②中江兆民
・ルソー(フランス)の民主主義思想を紹介
・自由民権運動に影響を与えた
・中江兆民は東洋のルソーとよばれた
③私立の学校
・福沢諭吉の慶応義塾
・新島襄の同志社
漢字の読み方(タップで開きます)
・文明開化:ぶんめいかいか
・牛鍋:ぎゅうなべ
・暦:こよみ
・太陰暦:たいいんれき
・太陽暦:たいようれき
・電信:でんしん
・郵便:ゆうびん
・前島密:まえじまひそか
・飛脚:ひきゃく
・福沢諭吉:ふくざわゆきち
・学問のすゝめ:がくもんのすすめ
・中江兆民:なかえちょうみん
・慶応義塾:けいおうぎじゅく
・新島襄:にいじまじょう
・同志社:どうししゃ
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