しっかり歴史

寛政の改革、藩政改革

ポイント解説

江戸時代の三大改革の2つめ、寛政の改革です。老中松平定信が進めました。松平定信は祖父の8代将軍徳川吉宗を理想とし、直前の田沼意次の政治でゆるんだ政治を引きしめようとしましたが、きびしい改革に批判が起こり、6年ほどで改革は失敗に終わりました。

1.寛政の改革

①特徴

老中松平定信による改革
・期間:1787~1793年
祖父の徳川吉宗の政治を理想とする

②おもな政策

ⅰ.農村の復興
・江戸に出かせぎに来ていた農民を農村へ帰らせる
・凶作に備えて村ごとに倉をつくりをたくわえさせる
商品作物の栽培を制限

ⅱ.寛政異学の禁
・湯島の聖堂に昌平坂学問所を設立
朱子学以外の講義を禁止

ⅲ.旗本・御家人の救済
・借金を帳消しにする

ⅳ.財政難への対応
倹約令を出す

ⅴ.風紀の取りしまり
・出版物の統制

③改革の結果

・きびしい政治改革に不満が高まる
 →狂歌「白河の清きに魚の住みかねて もとのにごりの田沼こひしき」

・改革は6年余りで失敗に終わった

2.藩政改革

・各藩が財政難などに対応して行った政治や経済の改革

藩札

・各藩が発行した独自の紙幣
・発行された藩内のみで通用

②専売制

・特定の商品の販売を管理下におき、利益を独占する制度

③藩政改革の例

・18世紀後半、上杉治憲(上杉鷹山)米沢藩(山形県)などの改革が有名


漢字の読み方(タップで開きます)

・寛政の改革:かんせいのかいかく
・松平定信:まつだいらさだのぶ
・湯島:ゆしま
・昌平坂学問所:しょうへいざかがくもんじょ
・藩札:はんさつ
・専売制:せんばいせい
・上杉治憲(上杉鷹山):うえすぎはるのり(うえすぎようざん)
・米沢:よねざわ

 


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