1.奈良時代の人々の負担
①戸籍
・6年ごとに作成
・人々を登録
・良民と賤民に区分
※賤民:奴婢(奴隷)など
②班田収授法
・戸籍に登録された6歳以上の全ての男女に口分田が与えられ、死後に国に返す制度
・口分田:性別や良民・賤民の身分によって面積が違う
・口分田を与えられた人々は、租という税を負担
③さまざまな税の負担
※租以外は成人男性が負担
ⅰ.租
・収穫の約3%の稲を納める
ⅱ.調
・地方の特産物を納める
ⅲ.庸
・麻布を納める(労役のかわり)
ⅳ.雑徭
・地方で年間60日以下の労役
※肉体労働
ⅴ.出挙
・国司や豪族から稲を借り、秋に高い利息をつけて返す
ⅵ.兵役
・食料や武器を自分で負担し訓練を受ける
・防人…九州北部の防衛:3年
・衛士…都の防衛:1年
④山上憶良の「貧窮問答歌」
・人々の貧しい暮らしをよんだ
・『万葉集』に収められている
2.土地制度の変化
①口分田が不足
・人口の増加などのため
②墾田永年私財法
・743年発令
ⅰ.内容
・新しく開墾した土地を永久に私有することを認めた
・税(租)を納めさせた
ⅱ.影響
・中央の貴族・寺院(東大寺など)、地方の豪族、一部の有力な農民らは周辺の農民を動員してさかんに開墾を行い、私有地を広げた
ⅲ.結果
・公地・公民制がくずれた
・開墾された私有地は、のちに荘園とよばれる
漢字の読み方(タップで開きます)
・戸籍:こせき
・良民:りょうみん
・賤民:せんみん
・奴婢:ぬひ
・奴隷:どれい
・班田収授法:はんでんしゅうじゅのほう
・口分田:くぶんでん
・租:そ
・調:ちょう
・庸:よう
・労役:ろうえき
・雑徭:ぞうよう
・出挙:すいこ
・兵役:へいえき
・防人:さきもり
・衛士:えじ
・山上憶良:やまのうえのおくら
・貧窮問答歌:ひんきゅうもんどうか
・墾田永年私財法:こんでんえいねんしざいのほう
・荘園:しょうえん
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