ざっくり公民

社会保障制度、公害、環境保全(ざっくり解説)

1.社会保障制度

日本の社会保障制度は、以下の①~④の4つの柱で構成されています。 

①社会保険

社会保険はさらに医療保険、年金保険、雇用保険、労災保険、介護保険(制度)の5つに分けられます。いずれも「○○保険」という名称です。

②公的扶助

公的扶助とは、生活保護のことです。公的扶助=生活保護でおさえておけば十分です。

③社会福祉

社会福祉には、老人福祉、障がい者福祉、児童福祉などがあります。いずれも「○○保険」という名称です。

④公衆衛生

公衆衛生には、上下水道の整備、公害対策などがあります。

2.公害

公害の種類には、大気汚染、水質汚濁、騒音、地盤沈下などがあります。
特に高度経済成長期に公害が深刻化し、裁判も起こされました。

四大公害裁判として、水俣病新潟水俣病イタイイタイ病四日市ぜんそくについての裁判がありましたが、いずれも患者側の全面勝訴で終わりました。

3.行政の対応、公害対策

高度経済成長中の1967年に公害対策基本法が制定されました。これは、公害の防止と国民の健康・生活環境を守るための法律です。

1971年には、公害問題・環境問題に取り組むための国の機関として、環境庁が設置されました。環境庁は、2001年、環境省になりました。 

1993年、公害対策基本法を解消するかたちで環境基本法が制定されました。環境保全のための国の基本的な方針・原則を定めた法律です。

環境保全のため、大規模な開発を行う際には環境への影響を事前に調査・評価することが義務づけられています。この事前の調査・評価のことを、環境アセスメント(環境影響評価)といいます。 

資源の消費を最小限におさえ、環境への負担が少ない社会のことを循環型社会といいます。現代社会においては、循環型社会の実現をめざした政策が行われています。そのためには、わたしたちも環境保全の意識を持つ必要があります。


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