大正時代
・年代:1912~1926年
0.大正時代の流れ
・日本国内:大正デモクラシー
※民本主義、米騒動、普通選挙法・治安維持法
・世界:第一次世界大戦→ベルサイユ条約
1.第一次世界大戦
①始まり:1914年
・サラエボ事件:オーストリアの皇太子夫妻がセルビア人の青年に暗殺される
→オーストリアがセルビアに宣戦布告
※各国も参戦して第一次世界大戦に
②第一次世界大戦の参戦国
ⅰ.同盟国
・ドイツ、オーストリア、トルコなど
ⅱ.連合国
・イギリス、フランス、ロシア、イタリア、日本など
※アメリカは1917年に連合国側で参戦
・日本は日英同盟を理由に、連合国側で参戦
③第一次世界大戦中の日本
・1915年、二十一か条の要求:中国に対して出した要求
※内容:ドイツが中国の山東省に持っている権益を、日本が受け継ぐことなど
④ロシア革命
ⅰ.革命の発生
・1917年、レーニンを指導者として革命がおこる
ⅱ.シベリア出兵:1918年
・ロシア革命に日本や欧米各国が干渉
→日本国内では米騒動がおこるきっかけになった
ⅲ.ソ連の成立
・1922年、ソビエト社会主義共和国連邦(ソ連)が成立
※世界初の社会主義国家の成立
2.第一次世界大戦後の世界と日本
①第一次世界大戦の終結
ⅰ.大戦の終結
・1918年、ドイツが降伏して第一次世界大戦が終結
ⅱ.講和会議
・1919年、パリ講和会議が開かれる
→講和条約のベルサイユ条約に調印
②国際協調の時代
ⅰ.国際連盟の成立:1920年
・アメリカのウィルソン大統領の提案にもとづく
・常任理事国:イギリス、フランス、イタリア、日本
※アメリカは国内の議会の反対により加盟しなかった
ⅱ.ワシントン会議:1921~1922年
・軍備を縮小する条約が結ばれる
③アジアの民族運動
ⅰ.朝鮮
・三・一独立運動:1919年3月1日
→日本からの独立を求める運動
ⅱ.中国
・五・四運動:1919年5月4日
→帝国主義に反対する運動
ⅲ.インド
・イギリスの植民地支配を受けていた
・ガンディーが「非暴力・不服従」を唱え、指導者として活動
3.大正デモクラシーの時代
・大正時代に高まった、民主主義・自由主義の風潮
①第一次護憲運動(憲政擁護運動)
・1913年、藩閥の桂太郎内閣が退陣
②民本主義
・1916年、吉野作造が主張
③米騒動
・1918年、米の安売りを求める運動
※原因:シベリア出兵を見越した商人が米を買い占め、米価が大きく値上がりしたため
④政党内閣の成立
・1918年、原敬内閣が成立
※初の本格的な政党内閣
⑤さまざまな社会運動
ⅰ.女性運動
・平塚らいてう:女性の政治参加、女性解放運動
→市川房枝らとともに新婦人協会を結成
ⅱ.解放運動
・全国水平社…1922年、部落差別からの解放を求めて結成
⑥普通選挙法
・1925年、加藤高明内閣のもとで成立
・満25歳以上の(すべての)男子に選挙権を与えた
※同時に治安維持法も制定
→社会主義運動の取りしまりを強化
4.大正時代の文化・社会
①大衆文化と都市の発展
・関東大震災:1923年9月1日に発生
→近代的な都市として復興
・ラジオ放送:1925年、放送開始
②文学
ⅰ.志賀直哉
・代表作は「城の崎にて」、「暗夜行路」など
ⅱ.芥川龍之介
・代表作は「羅生門」、「鼻」など
漢字の読み方(タップで開きます)
1.第一次世界大戦
・山東省:さんとうしょう
・米騒動:こめそうどう
2.第一次世界大戦後の世界と日本
・三・一独立運動:さんいちどくりつうんどう
・五・四運動:ごしうんどう
・第一次護憲運動:だいいちじごけんうんどう
・憲政擁護運動:けんせいようごうんどう
・桂太郎:かつらたろう
3.大正デモクラシーの時代
・民本主義:みんぽんしゅぎ
・吉野作造:よしのさくぞう
・原敬:はらたかし
・平塚らいてう:ひらつからいちょう
・市川房枝:いちかわふさえ
・新婦人協会:しんふじんきょうかい
・全国水平社:ぜんこくすいへいしゃ
・加藤高明:かとうたかあき
・治安維持法:ちあんいじほう
4.大正時代の文化・社会
・志賀直哉:しがなおや
・城の崎にて:きのさきにて
・暗夜行路:あんやこうろ
・芥川龍之介:あくたがわりゅうのすけ
・羅生門:らしょうもん
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