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為替相場と経済のグローバル化(必修解説)

1.為替相場(為替レート)

自国の通貨と他国の通貨の交換比率を為替相場(為替レート)といいます。円とドル、円とユーロなどを両替するときの比率です。各国の経済状況などによって、交換比率も変動します。

円の価値が外国通貨に対して高くなること、例えば1ドル=100円1ドル=90円になった場合を、円高といいます。この場合、日本の製品は外国では高くなるため、日本にとっては輸出に不利となります。反対に、外国の製品は日本で安くなるため、日本にとっては輸入に有利となります。

これに対し、円の価値が外国通貨に対して安くなること、例えば1ドル=100円1ドル=110円になった場合を、円安といいます。この場合は、日本の製品は外国で安くなるので、日本にとって輸出に有利となります。反対に、外国の製品は日本で高くなるため、 日本にとって輸入に不利となります。

2.経済のグローバル化

1970年代以降、為替相場は円高傾向が続いてきました。この円高による輸出不振に対応するため、日本企業は現地生産を推進したほか、海外の安い労働力・土地を求めて海外に工場を移すことが多くなりました。その結果、国内の製造業が衰退していく産業の空洞化といった現象が起こりました。

国際連合の機関の1つに、世界の自由貿易の促進をめざすWTO(世界貿易機関)があります。関税など自由貿易の障壁を取り除くための取り組みを行っています。


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