1.企業
企業は、生産の役割をになう経済主体です。資本主義経済においては、企業は利潤(の獲得)(利益(の獲得))を目的とし、資本(元手)を使って生産活動を行います。
企業のうち、利潤を目的とする民間の企業を私企業といいます。株式会社が代表的です。
一方、地方公営企業や特殊法人など、利潤を目的としない企業もあり、これを公企業といいます。
2.株式会社
株式を発行して得た資金をもとに設立される企業を株式会社といいます。株式を購入した人(出資者)を株主といいます。株主は、会社が得た利潤の一部を配当として受け取ることができます。また、株式は売買することができるため、業績の良い企業の株式は、株価が上昇する傾向があります。
株式会社の最高意思決定機関が株主総会です。すべての株主が出席して開かれ、会社の経営方針や利潤の分配、役員の選任などを決めます。そして、株主総会で選出された会社の役員・経営者が出席するのが取締役会で、ここで具体的な仕事の方針を決定します。
3.企業に関するその他の用語
①大企業と中小企業
資本金や従業員の数によって、企業は大企業と中小企業に分けられます。中小企業の数は日本全体の約99%をしめています。
②ベンチャー企業(ベンチャービジネス)
高度な技術やアイデアをもとに、新しい事業を展開する中小規模の企業を、ベンチャー企業(ベンチャービジネス)といいます。
③多国籍企業
複数の国に生産・販売の拠点をもち、世界的な規模で活動する企業を、多国籍企業といいます。
④企業の社会的責任(CSR)
企業は生産活動を通して利潤(もうけ)を追求しますが、企業の社会的責任(CSR)とは、利潤の追求以外に行う、社会貢献活動のことです。
例えば、清掃活動などで地域へ貢献することや、環境保全への取り組み、博物館などの文化支援活動などがあげられます。
「違法でなければ、もうけるために何をしてもいい」、というわけでは決してないのです。
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