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民主主義、政党政治(必修解説)

1.民主主義と政治

民主主義とは、国民の意思にしたがって政治を行う方法のことです。日本をはじめ多くの国で採用されています。

民主主義の考え方にもとづいてものごとを決める方法には、大きく分けて2種類あります。1つは、国民全員が話し合いに参加し、ものごとを決定する直接民主制という方法です。もう1つは、国民に選ばれた代表者が議会で話し合い、ものごとを決定する間接民主制で、議会制民主主義ともよばれる方法です。

話し合いで意見が一致しない場合、最後は多数決の原理によって、多くの人の意見を採用することが一般的です。その場合、反対意見の人も多数の意見に従うことになるため、事前に十分な話し合いの時間を確保することや、少数意見の尊重が大切になります。

2.政党と政治

政治で実現したい理念や政策について、同じ意見をもつ人々が集まってつくる政治団体を政党といいます。選挙の結果、より多くの議席を確保した政党は、内閣を組織して政権を担当することになります。

政権を担当する政党を与党といいます。なお、複数の政党が与党として政権を担当する場合、その政権を連立政権といいます。政権に参加せず与党を批判・監視する立場の政党を野党といいます。

政党の政策について、具体的な数値目標や達成期限を示したものをマニフェスト(政権公約)といいます。政党は選挙の際にマニフェストをかかげ、国民の支持を得てより多くの議席の獲得をめざします。

3.国民と政治参加

政治や社会問題に関して、多くの人々に共有されている意見のことを世論といいます。国民は新聞テレビなどのマスメディアを通して、政府や政党の動きを知り、自分の意見をもつようになります。そのため、マスメディア世論の形成に大きな影響力をもっています。


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