ざっくり地理

世界の諸地域① アジア州(ざっくり解説)

1.アジアの気候・自然

アジアの気候は、季節によって風の吹く向きの変わる季節風(モンスーン)の影響を受けています。
また、内陸には高くてけわしいヒマラヤ山脈や、チベット高原などの高地があります。

2.中国

①基礎データ

中国は正式名称を中華人民共和国といい、首都はペキン(北京)です。

人口は13~14億人で世界2位、人口の約9割が漢族(漢民族)で、その他50以上の少数民族が暮らしています。
一人っ子政策によって人口の制限に取り組んできましたが、現在は廃止されています。

②中国の農業

南部は降水量が多く、長江流域で稲作がさかんです。
北部は降水量が少なく、黄河流域で畑作がさかんです。

おおむね、気温が高くなるほど(南に行くほど)降水量も多くなります。
また、稲作は温暖で降水量の多い地域に適しています。  

③中国の工業化

中国は1980年代から本格的な改革を実施しました。
沿岸部に経済特区を設置し、外国の技術や設備の導入をはかりました。

その後、中国は「世界の工場」とよばれるほど工業化が進み、高い経済成長を実現しました。

3.韓国(大韓民国)

韓国は戦後高い経済成長を実現し、台湾ホンコン(香港)、シンガポールとともにアジアNIES(新興工業経済地域)の1つに数えられました。

4.東南アジアの国々

東南アジアの国々は、1967年に東南アジア諸国連合ASEAN)を結成し、現在10か国が加盟しています。

東南アジアには、華人とよばれる中国系の人々が各地で活躍しています。

高温多湿な気候を利用して、米の二期作(米を年に2回収穫する)も行われています。
タイ米の輸出量が多く、輸出が世界1位になる年もあります。

東南アジアでは、プランテーション(大農園)で輸出用作物の生産もさかんに行われています。フィリピンで生産・輸出されているバナナなどが代表例です。

5.インド

①基礎データ

インドの人口は約14億人。近年、中国を抜いて世界1位になりました。

宗教では、インドの人口の約7割がヒンドゥー教です。以前はカースト制度という身分制度により、職業や結婚が制限されていました。憲法で禁止されている現在も、そのなごりが残っています。

②インドの産業

インドでは、情報技術(IT)産業情報通信技術(ICT)関連産業)がさかんです。新しい産業であるため、カースト制度の影響が少ないことが大きな要因となっています。

6.西アジア

①民族・言語・宗教

西アジアとは、サウジアラビアなどをふくむ地域のことで、アラブ系の人々が多く暮らしています。言語はアラビア語、宗教はイスラム教が中心となっています。

②資源・産業

西アジアでは資源は石油原油)の産出量が多く、輸出額の多くを占めています。

産業では、砂漠の広がる乾燥した気候のため、感想に強い羊・やぎ・らくだなどの遊牧がさかんに行われています。


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