ポイント解説
化政文化は19世紀(1800年代)前半、江戸を中心とする文化です。俳諧で活躍したのは与謝蕪村と小林一茶。同じ俳諧でも松尾芭蕉は元禄文化なので注意しましょう。
化政文化
・特徴:19世紀前半の文化・文政年間に江戸を中心に栄えた、庶民を担い手とする文化
1.浮世絵の発展
①錦絵
・多色刷りの版画
・鈴木春信が創始
②東洲斎写楽の活躍
・人気の歌舞伎役者の絵を描く
③美人画
・喜多川歌麿の「ポッピンを吹く女」など
④風景画
・葛飾北斎の「富嶽三十六景」
・歌川広重(安藤広重)の「東海道五十三次」
2.文学
①こっけい本
・十返舎一九の「東海道中膝栗毛」
②長編小説
・滝沢馬琴の「南総里見八犬伝」
3.文芸
①俳諧
・与謝蕪村:風景を絵画的に表現
・小林一茶:農民の素朴な感情を表現
②川柳
・俳諧の形式(5・7・5)で世相や政治を皮肉った
③狂歌
・和歌の形式(5・7・5・7・7)で世相や政治を皮肉った
4.教育の広がり
①私塾
・学者が設立した塾
・武士・町人・百姓などを広く受け入れた
※おもな私塾の例
・適塾…医者の緒方洪庵が大阪に設立
・鳴滝塾…オランダ商館の医者シーボルトが長崎に開いた医学塾
②藩校
・各地の藩が設立した、人材育成のための武士の学校
・儒学などを教えた
④寺子屋
・町や農村に多数設立された庶民の教育機関
・読み・書き・そろばんなど実用的な知識を教えた
漢字の読み方(タップで開きます)
・錦絵:にしきえ
・鈴木春信:すずきはるのぶ
・東洲斎写楽:とうしゅうさいしゃらく
・喜多川歌麿:きたがわうたまろ
・葛飾北斎:かつしかほくさい
・富嶽三十六景:ふがくさんじゅうろっけい
・歌川広重(安藤広重):うたがわひろしげ(あんどうひろしげ)
・東海道五十三次:とうかいどうごじゅうさんつぎ
・十返舎一九:じっぺんしゃいっく
・東海道中膝栗毛:とうかいどうちゅうひざくりげ
・滝沢馬琴:たきざわばきん
・南総里見八犬伝:なんそうさとみはっけんでん
・与謝蕪村:よさぶそん
・小林一茶:こばやしいっさ
・川柳:せんりゅう
・狂歌:きょうか
・適塾:てきじゅく
・緒方洪庵:おがたこうあん
・鳴滝塾:なるたきじゅく
・寺子屋:てらこや
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