ポイント解説
キリスト教が支配に不都合であると感じ始めた幕府は、禁教令でキリスト教を禁止しました。さらに、貿易とキリスト教の布教をセットで行っていたスペイン・ポルトガルの来航を禁止します。島原・天草一揆をきっかけに、幕府は鎖国を完成させました。結局、キリスト教国ではない清と、キリスト教国でも布教を行わず貿易の利益だけを求めるオランダのみが貿易を許されました。
1.キリスト教の禁止
・1612年、江戸幕府は幕領(天領)にキリスト教禁止令(禁教令)を発令
→1613年、全国に拡大
2.貿易の統制(鎖国の完成)
①3代将軍徳川家光の時代
ⅰ.スペイン船の来航を禁止
・1624年
ⅱ.鎖国令:1635年
・外国船の来航・貿易地を長崎と平戸に限る
・さらに、日本人の海外渡航・帰国を禁止
ⅲ.島原・天草一揆
・1637年、天草四郎(益田時貞)を大将とするキリシタンの大規模な一揆
→幕府が鎮圧
ⅳ.絵踏の実施
・キリスト教徒を見つけるために踏絵を踏ませる
ⅴ.宗門改めの実施
・仏教徒であることを寺院に証明させる
→宗門改帳の作成
ⅵ.鎖国令:1639年
・ポルトガル船の来航を禁止
ⅶ.鎖国の完成:1641年
・平戸のオランダ商館を長崎の出島に移す
②鎖国
ⅰ.鎖国とは
・幕府による禁教、貿易の統制、外交の独占の状態
ⅱ.貿易相手国
・鎖国における貿易相手国はオランダと中国(清)のみ
ⅲ.オランダ
・オランダ風説書を幕府に提出
→幕府は海外情報を独占
漢字の読み方(タップで開きます)
・禁教令:きんきょうれい
・鎖国:さこく
・島原・天草一揆:しまばら・あまくさいっき
・天草四郎(益田時貞):あまくさしろう(ますだときさだ)
・絵踏:えぶみ
・踏絵:ふみえ
・宗門改め:しゅうもんあらため
・宗門改帳:しゅうもんあらためちょう
・オランダ風説書:おらんだふうせつがき
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