ポイント解説
農業をはじめとする各種産業の発達です。農業では新田開発と、備中ぐわなど農具の発達などにより、収穫が増えました。各地の特産物は、西廻り航路や菱垣廻船・樽廻船などの海上交通路で消費地に運ばれました。
1.農業
①新田開発
・幕府や藩がさかんに行い、耕地を拡大
・耕地面積の増大:18世紀初めに豊臣秀吉の時代の2倍に
②さまざまな農具
ⅰ.備中ぐわ
・深くたがやせる
ⅱ.千歯こき
・脱穀を効率的に行える
ⅲ.唐箕
・風をおこして米粒・もみがら・ちりを分ける
③商品作物
・販売して現金を得るための作物
ⅰ.藍・紅花
・染料用
ⅱ.麻・綿
・衣料用
ⅲ.菜種
・油を灯りに使用
④肥料
ⅰ.干鰯
・いわしを日干しにしたもの
ⅱ.油粕
・菜種などから油をしぼったかす
2.鉱山開発と貨幣の発行
①おもな鉱山
・佐渡金山(新潟県)
・生野銀山(兵庫県)
・石見銀山(島根県)
・別子銅山(愛媛県)
・足尾銅山(栃木県)
②貨幣の鋳造
ⅰ.金貨・銀貨
・江戸や京都の金座で金貨、銀座で銀貨をつくる
ⅱ.銅貨(寛永通宝)
・全国各地の銭座で銅貨の寛永通宝をつくる
3.漁業
①おもな魚と産地
ⅰ.捕鯨・かつお漁
・紀伊(和歌山県)や土佐(高知県)でさかん
ⅱ.いわし漁
・九十九里浜(千葉県)でさかん
→干鰯に加工
ⅲ.にしん漁・こんぶ漁
・蝦夷地(北海道)でさかん
4.各地の特産物
①しょう油
・野田・銚子(千葉県)
②酒
・灘(兵庫県)
③磁器
・金沢(石川県)、有田(佐賀県)
④漆器
・輪島(石川県)、会津(福島県)
⑤鋳物
・南部(岩手県)
⑥紙
・越前(福井県)、美濃(岐阜県)
5.海上交通路の整備
①西廻り航路
・日本海沿岸(東北・北陸地方)~瀬戸内海~大阪
②東廻り航路
・日本海沿岸(東北・北陸地方)~太平洋沿岸~江戸
③菱垣廻船・樽廻船
・太平洋側:大阪と江戸を結ぶ
漢字の読み方(タップで開きます)
・備中ぐわ:びっちゅうぐわ
・千歯こき:せんばこき
・唐箕:とうみ
・藍:あい
・紅花:べにばな
・菜種:なたね
・干鰯:ほしか
・油粕:あぶらかす
・生野銀山:いくのぎんざん
・石見銀山:いわみぎんざん
・別子銅山:べっしどうざん
・銭座:ぜにざ
・寛永通宝:かんえいつうほう
・捕鯨:ほげい
・九十九里浜:くじゅうくりはま
・干鰯:ほしか
・野田:のだ
・灘:なだ
・鋳物:いもの
・美濃:みの
・菱垣廻船:ひがきかいせん
・樽廻船:たるかいせん
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