1.東アジアの動き
①中国
・14世紀半ば、漢民族が明を建国
※元の勢力(モンゴル民族)を北に追い出す
②朝鮮半島
・14世紀末、李成桂が高麗をほろぼし、朝鮮(国)を建国
・ハングルという文字がつくられる
・明に朝貢する
※日本とは対等な関係
2.倭寇の出現
・中国や朝鮮半島の沿岸で海賊行為をはたらいた集団
・中国人や朝鮮人もいた
3.日明貿易(勘合貿易)
①開始
・明が倭寇の取りしまりを日本に求める
→室町幕府の足利義満は倭寇を禁止
②形態
ⅰ.朝貢形式
・足利義満が明の皇帝から「日本国王」と認められたうえで、貿易を行う
ⅱ.勘合
・明から与えられた証明書
・使用した目的・理由:正式な貿易船と倭寇とを区別するため
③貿易品
ⅰ.日本からの輸出品
・銅・硫黄・刀剣など
ⅱ.日本への輸入品
・銅銭・生糸・絹織物・水墨画など
4.日朝貿易
・朝鮮も日本に倭寇の取りしまりと貿易を求める
→室町幕府の足利義満や、西国の守護大名が応じる
①日本からの輸出品
・銅・硫黄など
②日本への輸入品
・綿織物・仏教の経典など
5.琉球王国
①統一前の状況
・14世紀、北山・中山・南山の3つの勢力ができる
②統一と建国
・15世紀、中山王の尚氏が沖縄島を統一
→首里を都に琉球王国を建国
③貿易
・中継貿易で栄える
・日本、中国、朝鮮半島、東南アジアに船を送り、各地の産物を交換
6.アイヌ民族との交易
①アイヌの人々の暮らし
・13世紀から、蝦夷地(現在の北海道)で狩りや漁を行う
②和人(日本人)とのかかわり
ⅰ.14世紀
・安藤(安東)氏がアイヌの人々と交易を開始
※津軽半島(青森県)の十三湊に根拠地を置く豪族
ⅱ.15世紀
・蝦夷地南部に和人が館を築いて進出
→アイヌの人々と交易を行う
・志苔館跡(北海道函館市)から大量の銅銭(宋銭)や磁器などが出土
※活発な交易の証拠
・交易により、アイヌの人々の生活が圧迫される
→15世紀半ば、首長コシャマインを中心にアイヌ民族が蜂起
→しかし、和人にしずめられる
漢字の読み方(タップで開きます)
・明:みん
・李成桂:りせいけい(イソンゲ)
・倭寇:わこう
・勘合:かんごう
・水墨画:すいぼくが
・琉球王国:りゅうきゅうおうこく
・北山:ほくざん
・中山:ちゅうざん
・南山:なんざん
・尚氏:しょうし
・中継貿易:ちゅうけいぼうえき(なかつぎぼうえき)
・蝦夷地:えぞち
・十三湊:とさみなと
・和人:わじん
・館:たて
・志苔館:しのりだて
・蜂起:ほうき
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